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『The Long Goodbye / ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー / 村上春樹訳)


「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」  

(To say goodbye is to die a little.)


その男の名はeつきのマーロウ(MARLOWE)42歳。私立探偵。


(そう、、、私は『MARLOWE』のプリンのロゴを見ていたら、無性にフィリップ・マーロウの物語が読みたくなったのだw)


読み終わった感想としては、およそ600ページの本なのに

飽きることもなく、ミステリーと共に細部の描写まで味わい尽くす事が出来てご馳走さま!って感じ。


ただし、マーロウという人物がどのような感情を持って生きているのか

窺い知ることが出来ない。


(私だったら、貰えるお金は有難く頂戴し、大富豪と結婚できるなら

 たとえ短期間だったとしても結婚したいと思ってしまう。)



ポイント:〔本文の後には「訳者のあとがき」が50ページほど付け足されている。〕


そして、度々気になったのが背景や状況に対する描写の仕方だ。

例えば…


「鉄条網とビール瓶の破片を餌に育てられた山羊たちでさえ…」


「この事件はすでに片がついて、はんこが押されて、防虫剤とともに押入れに仕舞い込まれた。」


「湖は眠った猫のように身動きひとつしない。」       …など


こういう表現が頻繁に出てくると、もはや

レイモンド・チャンドラーというより、村上春樹ワールド全開な感じで。

(…と、この時は思っていた。)


原文がどうなっているのか気になるが

何しろ日本語でも長文の小説なので、原文なんてとても読めそうもない…(^^;


(そのあたりの疑問は、こってりとした「訳者あとがき」で村上春樹さんから説明をしていただける。)



村上春樹さんは、

レイモンド・チャンドラーの『The Long Goodbye / ロング・グッドバイ』は

翻訳した物と原文と何度も読んだそうだ。


『The Long Goodbye』はレイモンド・チャンドラーの作品の中でも秀逸らしい。


チャンドラーのこの小説に対して

”文章的にはきわめて雄弁であるものの、

人の意識を描こうというつもりは彼にはほとんどないようだ”と、

村上さんは「訳者あとがき」で述べている。


”プロットとはほとんど関係のない寄り道、やりすぎとも思える文章的装飾、

あてのない比喩、比喩のための比喩、なくもがなの能書き、あきれるほど詳細な描写、

無用な長口舌、独特の屈折した言い回し、地口のたたきあい”

そういうものに、村上さんは心惹かれてしまうという。


レイモンド・チャンドラーのこの小説は、ハヤカワ・ポケット・ミステリから

1958年に清水俊二翻訳の『長いお別れ』というタイトルで刊行されているらしいのだが

かなり多くの文章が意図的に省かれているそうだ。


単純にミステリー小説好きだったら、

物語の大筋に関係のない”あてのない比喩”などが頻繁に出てくると

確かにイライラしてしまうかもしれないが。


また翻訳するにあたって、時代背景や、言葉、文化の違いなど

表現しにくい細かい描写を日本語に置き換える難しさなどもあるだろうし。



「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」
(To say goodbye is to die a little.)
  


有名なこのセリフも、感覚的には理解できるのだけど

他の読者の方々はどんな風に解釈するのかな…


ミステリー小説だけでは収まらない文学的要素も含めて

「訳者あとがき」まで全部読むことをおススメします♪



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by ai-3sun | 2017-08-23 22:33 | books

『ビブリア古書堂の事件手帖7』~栞子さんと果てない舞台~(三上延)

これがビブリアシリーズの最後の作品という事なので

勿体なくてすぐに読めなかった…w

本棚でだいぶ寝かせて(?)から、少しずつ読もうと思っていたのに

読み始めたらあっという間に読み終わってしまった。


大好きなシリーズが終わってしまうのはとても残念だ。


でも、あとがきに

「本編で完結しますが、番外編やスピンオフというカタチでまだ続きます。」と

書かれていたので、それに期待しましょう!


気になるのは実写&アニメ映画化決定の話だよね。

特に心配なのは実写版のキャスト(^^;

主役の”栞子さん”は

どうか剛力彩芽さんではありませんように…


〔栞子さんの特徴〕

本の虫で眼鏡をかけた美人。頭も切れる。

背中まで伸ばした長い髪。華奢で小柄ながら豊かなバスト。

本に関すること以外の話をするときは、声が小さくなる極端な人見知り。

大学を出たばかりの五浦大輔くんより年上の女性。


ビブリアシリーズのファンとしては、正直なところ実写化はして欲しくないなぁ。

読書というのは、それ自体が思い出になる。

読みながらその時に感じた気持ちやイメージを壊されたくないよね。


映画化すると本が売れるそうなので、どんな映画になろうと

作者にとってはお得らしい。


結局、世の中ってそういう事なのかな…


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by ai-3sun | 2017-04-21 23:26 | books

『水鏡推理Ⅳ アノマリー』(松岡圭祐)

判断推理の才能に長けた”水鏡瑞希”25歳。


彼女は「研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース」

に属している一般職事務官だ。

*「研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース」とは平成25年8月、

 文部科学省内に設置され現在も実在するという。


省内において一般職は総合職(キャリア)と区別して扱われる。

瑞希は国家公務員の一般職試験には合格したが、偏差値の低い大学出身であるため

自分がこの仕事に向いているのかどうか疑問を持ちながら仕事をこなしている。

また、幼い頃には阪神・淡路大震災を経験しており

探偵事務所でバイトをした経験によって判断推理の能力を身につけた。


民間の気象予報会社の天気予報の誤りにより

”女子少年プロ登山プロジェクト”の少女4人が八甲田山で遭難し、何の関係もないはずの

浅村琉輝(”研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース”の総合職)が

山で彼女達のSNSの写真に映りこんでいたという不思議な事件が起きた。

(女子少年: 少年院入院者の女子の呼び方)


NPO法人の代表者、天下りの官僚、省庁の役人たち。

どの人間も嘘をついているようで

瑞希は誰を信じたらいいのかわからない。


そして、女子少年達の親さえも…

親の愛情を知らない子ども達は非行に走り易いだろう。

間違った考えを押し付けるような親とは決別するべきだが

中学生がひとりで生きて行くことは難しい。


親は子どもの事をどんな時も大切に思っているのか?

愛情のない子育てをしている親に育てられると子どもは人生を狂わされてしまう。

だから、この小説ではきっぱりとダメ親との決別を促している。


ところで、小説のタイトルになっている”アノマリー”とは

法則や理論と比較し説明不可能な事象のこと。


前作の『水鏡推理Ⅲ パレイドリア・フェイス』(←こちらは地質学、地球磁気学)同様

難しい専門用語がたくさん飛び出す『アノマリー』(←こちらは気象学)だが、

読者の知識欲が掻き立てられ、脳の活性化間違いなし!の作品だ。


松岡圭祐さんの作品の素晴らしい所は、知識欲が満たされるだけじゃない。

水鏡瑞希に限らず、ヒロインが”女性”であることを決して武器にしない事だ。

どちらかと言うと落ちこぼれだったヒロイン達は、努力をし、経験を活かし、

機転を利かせて困難に立ち向かっていくのだ。


”水鏡”の意味は、「水がありのままに物の姿を映すように、物事をよく観察して真情を見抜き

人の模範となる」こと。


本来なら人の模範であるべきは”官僚”なのだが、彼らには道徳心のかけらもない。

(…と描かれている)

現実の世界も”正義”は”権力”にいつも捻じ曲げられているのだろうなぁ。。

せめて物語の中だけでも、正義が貫かれて欲しいと願う。


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by ai-3sun | 2017-03-31 23:33 | books

本がちょっとだけ好きになるかも。。


『本をめぐる物語~栞は夢を見る~』ダ・ヴィンチ編集部=編

この本は7人の作家によるアンソロジー形式の小説です。

それぞれの作家さんが本にまつわる不思議な空間を

様々な趣向を凝らして描いています。


(作家名)

大島真寿美 / 柴崎友香 / 福田和代 / 中山七里 / 雀野日名子

雪舟えま / 田口ランディ / 北村薫


私がまず気に入ったのは柴崎友香さんの「水曜日になれば(よくある話)」です。

(全然”よくある話”ではないけれど…w)

地図に載っていない本屋、ショップカードの番地が「1-7-水曜日」の本屋があったなら…

もうこの時点でマックスなわくわく感☆!

見つけることさえ難しい本屋には一体どんな本が並んでるんでしょう!


…なんて、夢みたいな事を考えながら読み進めていくと

その次の物語「ぴったりの本あります」/ (福田和代著)に驚かされる事になります。

「やっぱり見慣れない本屋さんには絶対に近寄らないようにしよう!」と

今度は断固とした面持ちにさせられるのです。


他の方の作品もホラーやミステリアスな要素が多く

私の想像していたような感動的な展開(?)は少なかったけれど

それはそれでとても面白い作品ばかりでした。

(普段読んだことのない作家さんの作品に触れる事も出来るしね。)


こういう短編集は、電車を待ってたりする”スキマ”時間にぴったり!

本好きさんじゃなくても読みやすい、おススメの一冊です♪


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by ai-3sun | 2017-03-02 23:12 | books

「嫌われる勇気」で人は幸せになれるのか?



嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

岸見 一郎,古賀 史健/ダイヤモンド社

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「嫌われる勇気」というタイトルのドラマも放送されたりと何かと話題の本ですよね。


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この本は、”嫌われる勇気”を持つ事によって

人は変われるし、幸せになれるという「アドラー心理学」について

青年と哲人の対話篇という物語形式を用いてまとめた一冊という事です。



この本のいくつかの設問に対してひっかかった部分があるので

↓に書き出してみました。(黒い文字が私の感想)



◆トラウマは存在しない


”トラウマ”に関しては、私は”ある”と思う。

そして、これからも存在し続けると思う。

過去を切り離すことは難しいし、過去から学ぶこともあるし…


けれども、”トラウマ”や”後悔”が

私を前に進ませてくれないのも真実。



◆すべての悩みは「対人関係の悩み」である


ホント、対人関係の悩みは尽きないよね。

どんな場所、どんなコミュニティにおいても。

そして、人をおだてるのが苦手な私は、よく嫌われる…(苦笑)

人間として欠陥のある人に気に入られても嬉しくないから

嫌われてもいいんだけど。

(↑これは「嫌われる勇気」と言っていいのか?)


人と人とのつながりは、縦の関係ではなく、横の関係にすること、

叱ったり褒めるのではなく、感謝の言葉を述べると良い。


私はこう見えて(?)感謝の言葉はちゃんと伝えるタイプ。

「ありがとう」と「ごめんね」が言えない人とは付き合いたくない。



◆人生は他者との競争ではない


”人々は私の仲間である”という意識が大切だという。


それについて異論はないのだが、

競争をしたがる人に巻き込まれてしまう事は多い。

相手がライバルじゃなく仲間だと思ってくれないと始まらない。

私が変わっても、他の人も変わってくれなければダメじゃないか?



◆ここに存在しているだけで、価値がある

◆普通であることの勇気


身体の弱い自分を、普通の人より劣っていると思う事がしばしばある。

”健康で普通に生きている人”がマジ羨ましい!!のだ。

(普通で暮らせるって、すごいコト!みんな、どーして気づかないの? )


自分を好きでいられるなら、存在しているだけで価値があると思えるのか…


ハンデがあっても「普通を目指していく」だけの勇気はあるけれど。



◆自己肯定ではなく、自己受容


自分が「できない」のに「できる」と暗示をかける事ではなく

「できない自分」をありのままに受け入れ、できるようになるべく、前に進んで行くこと。


私はある時期から

「できないこともある自分」という容れ物を受け入れて来た。

そして、自分の出来る範囲で頑張ってきたと思う。


ただ「他者信頼」に関しての”勇気”だけは持てない。

それを”勇気”と呼んでいいなら…



◆「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てよ


人生は連続する刹那であり、過去も未来も存在しない。

”いま、ここ”を真剣に生きるということ。


私は「未来」が見えなくなってから

「今」を何とかやり過ごしていく事ばかり考えている。


私の”宿題”をクリアしても

平気で自分の”宿題”を丸投げしてくる人たちがいるからね。


一日一日を”真剣”に生きてきたのに

何か実った?


少しでいいから「幸せな未来」を見せて欲しい。


「過去」も「未来」もない「ここ」には、何も存在しないのと一緒…

確かに「刹那」ではあるけれど。


(私、心が病んでるかも?)

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正直に言うと

自己啓発系の本は、押しつけがましくて苦手です。


私には「アドラー心理学」が上手く消化できなかったみたいですね(^^;


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by ai-3sun | 2017-02-18 14:04 | books

『スカラムーシュ・ムーン』(海堂尊)


”スカラムーシュ”こと彦根先生が出てくるシリーズは、絶対的に面白い。


シードラゴン(海竜)って、 ”タツノオトシゴ”の意味だったのね…とか

そういう何て事のない発見すら楽しいのだ。(余談ですけどw)


スカラムーシュ・ムーン

海堂 尊/新潮社

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今回の物語の軸になるのは、新型インフルエンザワクチンの開発。

それを政治的な思惑によって阻止しようとするお役人たち。

あ~あ、全く霞が関の官僚には嫌気がさしてくるよね。

(本当にありそうなので…)


唯一救われるのは、卵へ愛情を注いでいる人達の存在だ。


ニワトリの卵からインフルエンザのワクチンが出来るとは聞いていたけれど

ニワトリを飼育し、無精卵ではなく有精卵の卵を産ませ

その卵を搬送する事は、想像以上にデリケートで大変な仕事なのだ。


(こんなに卵を大切に扱ってくれてるから

 私達はいつも美味しい卵を食べられるんだね。ありがとう!)


そして、インフルエンザワクチンの製造も、研究所はもちろんのこと

養鶏業者や運送業者の方々の力がないと出来ないんだな…と痛感。


それにしても、なぜニワトリに”鳥インフルエンザの予防ワクチン”を投与出来ないのかって

疑問も残るよね?

(それに関してはこの本の中で詳しく描かれているけれど)


安価で卵が手に入る事は、私たちにとっては非常に有難いのだけれど

こんなにリスクが高いのに適切な価格で取引されなかったら

仕事をする人がいなくなってしまうんじゃないだろうか…


政治的な背景だけじゃなく、

インフルエンザ患者が急増中の今だからこそ、より興味深く読める一冊だと思う。


インフルの予防法? それは、

「手洗い」「うがい」「養鶏業者さんへの大いなる感謝の気持ち」を怠らないこと!です。
(私の場合はね!)


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by ai-3sun | 2016-12-15 22:52 | books

9月になってもまだ暑いから部屋で本を読もう

9月だというのに残暑が厳しい!


そうすると、暑くて歩くのが面倒になって車に頼っちゃうよね~w


…で、車に乗っていると時どき

「ぶっちぎったるでぇ~!」ってキモチになるんだけど(何で?)

何しろ安全運転第一なので

実はそれ程スピード出せなくて、余計ストレスが溜まる…みたいなw



まっ、そんなこんなでストレスが溜まってしまった時は

部屋をガンガンに涼しくして

冷たいビールを片手に読書だーー^^ (しかも、好きな音楽を聴きながら♪)


最近はまっていたのは、松岡圭祐さんの「探偵の探偵」「水鏡推理」「探偵の鑑定」のシリーズ!


探偵の探偵 (講談社文庫)

松岡 圭祐 / 講談社




「探偵の探偵」は北川景子さん主演(紗崎怜奈役)でドラマやってたよね。

(あの時にディーン・フジオカさんを初めて観て”きゃぁ♡”タイプ!ってw )


ただ、全体的にグロいシーンが多かったかな。。


水鏡推理 (講談社文庫)

松岡圭祐 / 講談社




それに対して、「水鏡推理」シリーズは

ミステリーだけれど人が殺されることがないので抜群の安心感!  

しかも、役に立つ情報がたっぷりってトコも見逃せない!!

例えば、

Q1: 「街中にいるとき直下型大地震が襲ったらどうすればいい?」

 
瑞希:「ガソリンスタンドへ逃げ込むべきです」(え~?と思うでしょ。理由は本を読んで確かめて!)


Q2: 「エレベーターの中で大地震に遭ったら?」


瑞希:「すべての階のボタンを押します」


Q3: 「エレベーターが落下してしまったら?」


瑞希:「中央で寝そべります。落下し始めてからでは遅いので、その可能性があるなら寝ておくべきです」


Q4: 「広場にいるとき雷が鳴り出したら?」


瑞希:「伏せずにしゃがみます。脚の間隔は狭くします」


Q5: 「バーベキューの最中、火が誰かのセーターに引火したら?」


瑞希:「炭酸飲料を振って噴出させ、消火器のかわりにかけます」


…という具合。(ねっ、防災のためのミニ知識!)


探偵の鑑定1 (講談社文庫)

松岡 圭祐 / 講談社



そして、「探偵の鑑定」Ⅱになると

「探偵の探偵」「万能鑑定士Q」「特等添乗員αの難事件」「水鏡推理」のヒロインが勢ぞろい…

からの、いいトコ取り!!! (なんて豪華なキャスティング!)

それぞれのヒロインの得意分野が活かされていて、ワクワクしながら読んでしまった~!

ファン名利に尽きるって感じ♪


そうそう、、、凄く楽しめるのだけど

松岡圭祐さんの描く”若者言葉”にちょっとだけ違和感をもってしまった…(^^;



でも、面白くて病みつきになります!!

絶対におススメ!!!


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by ai-3sun | 2016-09-06 23:07 | books

世にも不思議な?『世にも奇妙な君物語』(朝井リョウ)

世にも奇妙な君物語

朝井 リョウ / 講談社




短編小説なので、かいつまんでご紹介♪

まずは、、、




《シャアハウさない》第1話

シェアハウスの取材をすることになった浩子。

第5話になって意味を持つ言葉となる、

浩子の友人の「普通、忘れたいじゃんあんなこと」というセリフに注目!




《リア充裁判》第2話

個人的に一番好きだった話。

ラスト3ページになって、思わず二度見(二度読み?)しちゃいました。




《立て!金次郎》第3話

頑張れ!金次郎!と応援してたのに、

最近の”モンペ”(モンスターペアレント)は相当タチが悪い。

(ところで、「ほらほら、冷める前に食おうぜ。」と言ったのは誰だったっけ?)




《13.5文字しか集中して読めな》第4話

ネットニュースのリアル。(←ココ13.5文字以内に収まった~)

私も”13.5文字”のニュースタイトルに振り回されることがしばしば。

結局何が言いたいんだ~?ってね。

”?”マークはいろいろ使えるらしいw (なので、私も使ってみよう?)




《脇役バトルロワイアル》第5話

物語の舞台は蜷川幸子演出の新作舞台主演オーディション最終選考会場。


【最終選考メンバーの氏名】が

八嶋智彦 桟見れいな 勝池涼 渡辺いっぺい 板谷夕夏 溝淵淳平

(あらら、なんだか知ったような名前ばかりwww)

一体どんな厳しいオーディションが行われるのか?



(絶対に、最終話から読み始めないで下さいね!)



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by ai-3sun | 2016-05-24 22:26 | books

「ウルビ、ソンコ、パラ、サヤイ」

ふくわらい (朝日文庫)

西 加奈子 / 朝日新聞出版




『ふくわらい』(西 加奈子)


(注)この本の作中には『ふくわらい』というタイトルからは予想もつかないキワドイ言葉アリ!

   フリースタイルダンジョンだったら、”コンプラ”マークだぁ~~~w
 

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4歳の頃、雑誌の付録についていた『福笑い』で遊んでから

『福笑い』がこの世で一番面白い遊びだと思った”鳴木戸定”(ナルキド サダ)。


父の栄蔵は紀行作家で、「定」という名は

作家のマルキ・ド・サドから名前をつけたらしい。(変人すぎる!)


定が5歳の時に母親の多恵が亡くなったので、栄蔵は定を様々な国に

連れていくようになった。


7歳になった定は、ある国のR族の慣習に従って

コミュニティの中で死んだ人を葬る儀式に立ち会うことになる。

(その経験がのちの定に大きな影響を与えるようになるのだが…)


定が12歳の時に栄蔵がこの世を去り、彼女は18歳まで親戚の家で面倒を見てもらう。


その後、2DKのマンションでひとり暮らしを始め、

25歳の今は出版社で文芸編集部の編集者をやっている。

しかし、”小暮しずく”(ぱっちりと大きな目と少女のような愛らしい唇をもつ1年後輩)や

無理難題を言ってくる作家の面々と、定の会話はどこか噛み合わない。


処女の裸が見たいという”水森康人”や、雨が止まないと書けないという”之賀さいこ”の要望に

定はどう対処するのか?


『福笑い』のように相手の顔から目や鼻を切り取って、

頭の中で自由自在に他人の顔に張り付けていく定。

定にとって人の顔の判断基準は美醜ではなく、「面白い」かそうでないかだ。

だから、定は週刊誌のコラムを書いている”守口廃尊”(モリグチ バイソン)

というプロレスラーの顔がとても気に入っている。

(無神経な話ばかりするのだけどね。)


「言葉」は福笑いのパーツのように文字のひとつひとつが小さな絵になっていて

組み合わせ次第で無限に広がっていくという喜び…

それが定の編集者としての心を占めているようだ。


そんな定がある日、白杖を持つ目の不自由な”武智次郎”と出会う。

イタリア人の父と日本人の母から生まれたエメラルドグリーンの目をした男。

(ただし、千葉で離婚した母と同居中の34歳。)

顔が見えない武智にとっては、優しくしてくれた定が「定のすべて」だ。


人の心の機微が分からないと言っていた定だったが、人と触れ合ううちに

定に変化が訪れる。

(それぞれのエピソードがとても温かく心地良いの!)



人間は顔を見て人を好きになる訳じゃないけれど、

例えば、その人の顔の配置が少しでもズレていたら

その人を好きになっていたかな、と考えてみる。


(大切なのは心だって言うけど、心の中はなかなか見えないもんね。)


自分でも分からない”痛み”を吐き出せた時から

本当の定の人生が始まるのだ。


心の痛みにはちゃんと向き合わないと、いつか自分が壊れちゃうよね。

私も誰かに心を許して思い切り泣いてみよーかな? (なーんてw)


弱い自分の事もちゃんと受け止めてくれる人に出会えたなら

それはすっごく幸福なことだと思う。



* あとね、もし映画化とかするなら、”定”役は安藤サクラさんかな。



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by ai-3sun | 2016-05-02 09:10 | books

『君の隣りに』(本多孝好)

君の隣に

本多 孝好 / 講談社




デリヘル嬢の生活の事を一度も考えたことはなかった。

(うん、多分それがフツーだっ!)


この本がそういうストーリーだったことも

ページを開くまで知らなかったし。

だから、読み始めてから面食らってしまった。

(あらー!そんなストーリーだったなんて)


だけど、私達はその種の仕事をしている人に対して

どんな意見を言えるのかな?


想像してみる…


デリヘルをしている女性の子供の事を

普通の生活をしている(と思っている)人々はどんな風に扱うんだろ…って。



小学4年生の子供を持つデリヘル嬢が

娘を置いて消えてしまった事件を発端に

彼女に関わる様々な人達の日常や過去が明らかにされていく物語。


本多さんの作品は、世の中のデリケートだったり汚かったりする部分も

”キヨラカ”に変換してしまう技を持っているんだよね。

だから、ここに書かれているようなお仕事は

ホントはこんなもんじゃない!!



…と言いながらも、最終章では思わず涙ぐんでしまった。

普通の中学生は、こんなに大人じゃないって分かってるんだけど。



世の中の私の知らない場所で生きている人たちの生活を考えてみる。

普通だと思っている生活も

誰もがそんなに簡単に手に入るわけじゃない。


生きていきたいわけじゃなく

生きていかなければならない…

そんな人たちもたくさんいる。(もしかしたら、私もその一人)


そういう人たちはどこに居場所を求めたらいいの?


「君の隣りに」居たいと言えるならいいな…


でも、「君」の存在が見つからない人間はどうしたらいい?


のろのろと人生を彷徨い、目指す場所もなく

そのうち、自分が”ニンゲン”だったことも忘れてしまうんだ。


自分をもっと大切にしよう。

そして、大切にしたい人を見つけようと思った。


自分の気持ちが届かなくても、

”君がいるこの世界に生きている” それだけで十分。



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by ai-3sun | 2016-04-04 23:17 | books