『100万分の1回のねこ』~佐野洋子さんへのトリビュートアンソロジー~

昨年の7月に刊行され、読みたいなぁと思いながら
忘れてしまっていた本の一冊がコレだった。



100万分の1回のねこ

谷川 俊太郎 / 講談社





佐野洋子さんの絵本『100万回生きたねこ』は200万部を超えるベストセラーだそうだ。

私も以前『100万回生きたねこ』を読んだことがあるのだが
どんな話だったのかあまり記憶にない。

猫好きとして面目ない感じでもある。


『100万分の1回のねこ』ができたそもそもの経緯というのは
広瀬弦さん(佐野洋子さんの息子さんであり、自らも作家)と谷川俊太郎さん、
編集者の刈谷政則さんの3人で飲んでいるときに考えた企画だそうだ。

それでいろいろな方々に依頼を出して
13人の人気作家による短編小説や詩の
”佐野洋子さん”へのトリビュートアンソロジーという形になったという。


それぞれの作品がとても味わい深い猫の話になっているのだけど
特に私が気に入ったのは
岩瀬成子さんの『竹』という物語だ。

岩瀬さんは児童文学を書く方なのでお話がわかり易く魅力にあふれている。

作者の紹介欄のページに書かれている
『100万回生きたねこ』に対するコメントがまず面白い。


100万回も平気で孤独を生きたのに、愛が猫を滅ぼしてしまった。
愛は恐ろしい。
うちの猫に「あんた、50回くらい生きたの」と訊いてみたが、知らんぷりしている。
案外60万回くらい生きているのかもしれない。


(笑)


『竹』に登場する”竹”というのは飼い猫の名前なのだが、
”竹”の飼い主の家族構成は、小学校6年生の菜々、姉の中学3年生の葉菜と、
(父親は単身赴任なので)母親の3人だ。

とにかくね、この子たちの母親がかなりの曲者なの!

母親は夜中までお酒を飲んだり煙草を吸ったりしているので朝は起きないし。

姉の葉菜が朝ご飯を作るようになったのは菜々が小3のときだった。
(姉は小6ってことね)

そんな家庭で猫がいなくなったところで
母親はまったく気にもとめていない。

一方姉は、”竹”がコワイおじさんにどこか遠くに捨てられて、帰って来られないのだと思う。

菜々も次第に、もう”竹”が戻ってこないのではないかと不安に感じ始め
”竹”を探しに出かけるのだが、、、


大学の先生をしている父親の方は
なぜかいつも菜々の携帯に電話をしてくる。

めったに家に帰ってこない父に猫のことを相談しても
「穏便にって。母さんに」と言うだけで、直接母と話はしない。

案外いろんな事情を抱えている家族のようだ。

何だろなぁ、、、
小学校6年生ごろの、初恋みたいにそわそわしたりする気持ちとかも
思い出しちゃうよね。


そして、”竹”はどうなったのか?…というと


……  読んでのお楽しみということで♪




猫ってそんなもんかも? と思いつつ… 
 

今度、近所のトラ猫に会ったら訊ねてみたいものだ

「キミの名前は?」って。



そしたら、「イッパイアッテナ。」って言われるかもしれないしね(笑) 楽しみだ。 

(ふふ、、、100万回生きたねこじゃないほう♪)
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by ai-3sun | 2016-02-01 23:32 | books