女のコに絶対読んで欲しい小説~ジーン・ワルツ~



生命の世界では、誰の遺伝子も、みんなワルツを踊っている



ジーン・ワルツ (新潮文庫)

海堂 尊 / 新潮社




まず、ミステリーと言われる本の中では
必ずと言っていいくらい、殺人事件が起こるが、
この『ジーン・ワルツ』では、人が殺されることはない。
けれども、ドキドキするようなミステリーの快感を楽しめる。

そして、妊娠、出産を1度は経験したいと願う女性なら
体外受精や、代理出産などについても、知る機会になると思う。



帝華大医学部、産婦人科学教室の助手、曾根崎理恵。
彼女は、大学で生徒達に発生学を教えるながら、
『マリアクリニック』では、非常勤の医者として働いている。

しかし、『マリアクリニック』の院長が重い病気を患っており
現在通院中の妊婦は5人。

その内の二人が体外受精患者であり、一人は39歳の荒木浩子、
もう一人は、55歳の妊婦、山咲みどり。

55歳でも子供を産みたいという心理が、
私には理解出来なかった。
・・・が、読み進む内に、もしやと気付く。

クール・ウィッチ(冷徹な魔女)と呼ばれている理恵が
やさぐれ男の清川準教授と、幾度かの夜を共にしていたという事実。
もちろん、理恵も清川もそれぞれ結婚をしているのだが…

ここの部分でも感じた違和感、
それらが、次第に、いくつもの糸を絡ませて繋がってくる。


そう、海堂 尊さんは、なんと言ってもフェアなのだ。
最初のシーンから、何が起こるかを読者に予測させて
最後の最後になって、
味付けに、別のスパイスを用意してくれる。

ラストまでの道のりには、
子供を産むか産まないかの選択や、医療過誤問題、
しいては、霞ヶ関の役人達の地方格差に対する
”トウキョウさえ安泰ならそれでいい”という
官僚のご都合主義を指摘してくれたりもする。


女性が一生の内に放出する卵子の数は、500個が上限。

それも、年と共に老化するので、高齢で妊娠した場合、
生まれてきた子供が、ダウン症になる確率が上がる。

私は、女性が正常分娩で、五体満足な赤ちゃんを産めるのが
普通の事だと思っていた。

今や、産婦人科は減少し、
安全に子供を産める世の中ではなくなってしまったのだ。

もちろん、常識はずれの妊婦(=母親)が増えているのも確かだけれど。

仕事を続けることと、子供を産んで育てること。


どちらが女性にとって幸せなのだろう・・・
(おっと、その前に、”結婚”があったぁ~~ ^_^;)





    そして、謎の続編は『マドンナ・ヴェルデ』へと・・・
[PR]

by ai-3sun | 2011-11-17 23:17 | books